このレビューはネタバレを含みます
妊娠→出産シーンはここ最近見た映像作品の中で一番怖かった。
良い意味で不快で恐ろしく、歳をとることへの恐怖を改めて直視できた。とはいえ歳を取ることは悪いことだけではないと、主役一家の夫妻が教えてくれた。過去を振り返らない夫が過去を赦し、過去に固執してばかりの妻が未来に前向きになり、互いに不自由な部分を補うかのように寄り添うシーンには感動した。
とはいえラストシーンが微妙。
オチの展開としてもっと相応しいものがあったのでは……と思わざるを得ない。
コロナ禍で撮られた作品ということもあり、コロナ禍に対するメッセージも込められていたのだから、「治験」というテーマをもっとうまく使ったオチになれば良かったのになぁと思った。
歳を取るにつれ、思考まで大人になるのは面白かった。シャマラン監督は人間の精神的な成長は経験や時間ではなく、肉体に引っ張られると考えたのかな。なんだか面白い。
でもラスト以外は本当に観てよかった〜!と思える作品。