今野ぽた

COME & GO カム・アンド・ゴーの今野ぽたのレビュー・感想・評価

4.3
大阪は「人情の街」と言われて久しいが、この映画で描かれるのそこからかけ離れた「過酷な大阪」の姿だ。人々が徹底的に搾取され、打ち捨てられていく姿に、謳われる「人情」の姿はない。しかし、「人情」という定型化された言葉に回収されない人の営みがあって、それがまさしく「大阪」なのだ。そしてそれを描き切った監督の誠実さをひしひしと感じる作品だった。

観終わった後の大阪の風景が変わって見える。大阪で見るべき映画。
今野ぽた

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