予告映像にどうにも心を捕まれてしまい鑑賞。原作か作り手がいいのかとても心に刺さったので他の作品もみてみたい。
MVがカラフルで幸せなifのようでもあり、地続きの未来で叶わない夢を見るウミのようでもあり後味が残る。
教師事件の頃には掌も他人事だった痛みが、ラストには心からのウミ自身の痛みで溢れていて、苦しい世界では動かない心でしか生き抜けないのに、つかの間の幸せの中で処世術的な達観して消化する生き方を手放してしまったんだなと切なかった。
あのまま逃亡が成功した未来、もしかするとふたりが上手く行かない可能性も勿論ある訳で、そう考えると幸せの真ん中で終わるというのは美しい物語なんじゃないかと
悲劇のラブストーリーを見る度に思う。
2人だけが満足出来ればそれでいい、という感じが本来正しいのになんだかどこか破綻してて良かった。ベランダ花火。
出来事も感情も目まぐるしいのに、自然の色や音が心地よくて心にゆっくり入ってくる不思議なスピード感だった。
あの電話が無ければ物語は無い。あれが実際のことでも、何か抽象的なことでもそれはそれでいいなあ。色がついてるはずの糸は目には見えない。
ウミの目の動きが素敵。春川は目元が隠れるオレンジ髪が可愛くて良かった。洗濯物を干してる姿がなんとなく好きでした。