【今日観た映画「映画大好きポンポさん】
年末のBS11の放送を録画していました。原作のコミックはシリーズ全巻を購入していて、どのようにアニメ化されたのか興味がありました。原作の漫画がアニメチックな絵柄ということもあり、ほぼ原作通りの作画になっており、見た目の違和感はまったくありませんでした。
ただストーリーはそこまで原作どおりではなく、後半はほとんどオリジナルになっているのではないでしょうか。そこが映画版の評価に繋がると思うのですが、正直上手機能しているようには感じられませんでした。
原作自体が起伏にとんだストーリーではないためそのままでは物足りないと思ったのか、後半にストーリー上の障壁を設けているのですが、追加撮影に対するポンポさんの判断や銀行員が考える解決方法、そして銀行役員の融資の可否に対する対応、すべてにおいて納得できず、障壁をクリアした際のカタルシスを得ることができませんでした。まあラストの一言を尊重してジャスト90分の上映時間を確保するための措置だったのかもしれません。そこは律儀とも言えますし悪い気はしませんが、必ずしも成功しているとは言い難いですね。
とはいえ原作に通底する映画愛はしっかりと表現されているので、映画というジャンルが好きな人は見て損はないと思います。ただ実際の映画作品の小ネタがニューシネマパラダイスだけなのは「ハイスコアガール」と同様の権利関係の問題なのでしょうか。
またナタリーの声優だけ際立って棒なのは違和感ありあり。気になってネットで検索したのですが、特に有名な芸能人ではなく普通のモデルさんでした。アニメ作品にありがちな話題作りのための配役ではないということは他に何か理由があるはず。先に映画愛に溢れていると書きましたが、そこは映画愛とは対極の大人の事情を疑ってしまいます。
評価 3点/5点満点
