朝田

アイム・ユア・ウーマンの朝田のレビュー・感想・評価

アイム・ユア・ウーマン(2020年製作の映画)
3.8
渋い。70年代、80年代のアメリカの犯罪映画を思わせる硬質なタッチで犯罪者の妻と息子の逃走を見つめる。台詞を削いで、照明と切り返しのリズムによってスリルを生んでいく手腕はかなり見ごたえがある。死体を処理する様を泥臭くじっくりと見せるのも、最近のクライム映画には無い誠実さで新鮮に感じる。またプロットの簡潔さも情報量をあまり提示しないある種オフビートなタッチと合致している。全体的に女性を主体としたマイケル・マン映画といったようなテイストがあり、とりわけ夜やダイナーの撮り方は「ザ・クラッカー」を想起。ジュリア・ハートは中々期待出来る監督かもと思わされた。
朝田

朝田