しろみさかな

ジョー・ベル ~心の旅~のしろみさかなのネタバレレビュー・内容・結末

ジョー・ベル ~心の旅~(2020年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

夜中にみたのですが、夜中に見るのオススメできません!まじで後悔しました。泣き過ぎて苦しかったのと、鬱々とした気分になりました…。なんか心が置いていかれてしまいました。
わたしも10代の頃のことを思い出すと、苦しくて辛くて嫌な思い出がたくさんあります。苦いものを食べてしまってずっと口の中に残っているような、そんな気持ちになります。もし人生やり直せると言われても、戻りたくないのが10代です。そんなことをこの作品を見ながら思い出して、フラッシュバックして涙しました。
多様化して寛容になったように思える世界ですが、根本は変わらないのです。黒人のことをヘイトする人だって変わらずいますし、アジアンヘイトも未だにあります。日本で同性婚が認められてないのもそう。この作品の父親が、弟に便器をあげてトイレをしろ!と叱るシーンに、まさに染み付いてしまった心の根底が映されていました。わたしの個人的な考えは、差別は良くないと思うけれど、やっぱり人間だから、受け入れられないところは必ずあると思ってます。ゲイの方がカミングアウトするの大切だけど、カミングアウトするタイミングが大切と思います。カミングアウトされる側のマインドや心境を理解してあげること、言っても良いタイミングで言ってあげること。マイノリティだからなんでもしていいわけではないのです。それはマイノリティでない差別している人たちと、同じなのです。受け入れられなくて当たり前。でも受け入れられないからと言って、この世界から弾くのは違うのです。わたしはそう思いますし、わたしも理解できないなって思うところがあります。だからこその寛容、だからこその共存だと思うのです。
最初は一緒に旅してるものだと思ってちょっとワクワクしながら見てたのですが、途中で息子は幻影だったのだと知って、目の前が真っ暗になった感覚でした。そこからもうずっと鬱。何やってもうまくいかない父親…でも変わりたい、変わろうとしている姿にまた涙。苦しい、ほんと苦しい映画でした。ラストもすごく悲しくて、救いがほんとに無い映画でした。
失ってから大切なものの大切さを知るんですよ人間って、ほんと愚かだから。それでも毎日生きねばならんのです。そんなことを思いました。苦しい。とりあえず夜中に見ないことをオススメします!気持ちが鬱になります!
しろみさかな

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