新米刑事と定年退職間近のベテラン刑事による、最初で最後の猟奇殺人事件を描いた物語。
雰囲気作りが非常に丁寧な作品だと思った。
七つの大罪になぞらえて行われる凄惨な犯罪と、舞台となる暗く重い雰囲気を街の印象のシンクロ率が異常に高い。
ジメジメとした空気感が醸し出す陰湿さが嫌なものに足突っ込んだな…という刑事たちの心境にマッチする。
得体の知れない相手になんとか食いつこうとするブラピと、退職まであと7日というところで巻き込まれたモーガン・フリーマン。
経験や考えの違いから反発を繰り返す両者が、犯人へと近付くに連れてコンビが出来上がっていく過程も一歩一歩進み、置いていかれる感じは無い。
湿っぽい後味が残る、薦めるには人を選ぶ、尖った良い映画だと思う。