「SEVEN」感想
上映前に「7つの大罪」について予習をした。
以前新約聖書も旧約聖書も解説本は読んでいたが、7つの大罪はそこにも記載のない話が出ているので興味深かった。
側から見たら猟奇的殺人鬼がカトリックで定められた7つの罪に準えて殺人を犯す話なのだが、特にラストに関しては恐らく彼は本気で自らがキリストでありその教えに殉じて自らを裁かせたのではないかと思う。
イエスもユダの裏切りによって磔にされた。
彼の最後の筋書きもまさに公権力の手によって命を奪われ、そして蘇ると思っているのかもしれない。
もしかすると蘇るというのは彼自身ではなく、カトリックが定めた7つの罪が世の中に蔓延して人間は何度でも過ちを繰り返す。
そういうことを言いたかったのかもしれない。
本作はやはり名優モーガンフリーマンやブラッドピット、名監督デヴィッドフィンチャーにスポットライトはいくが、わたし個人はケヴィンスペイシーの怪演が光っていたと思う。
あの役は彼だからできたと思う。
まさに名作だ。
デヴィッドフィンチャーにハズレなし。