ayellowbird

ドライブ・マイ・カーのayellowbirdのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
3.8
村上春樹の短編小説集“女のいない男たち”に収録された短編“ドライブ・マイ・カー”を、濱口竜介監督・脚本により映画化! 第74回カンヌ国際映画祭で日本映画初の脚本賞を受賞。
舞台俳優で演出家の家福悠介は、脚本家の妻・音と幸せに暮らしていた。しかし、妻はある秘密を残したまま他界してしまう。2年後、喪失感を抱えながら生きていた彼は、演劇祭で演出を担当することになり、愛車のサーブで広島へ向かう。そこで出会った寡黙な専属ドライバーのみさきと過ごす中で、家福はそれまで目を背けていたあることに気づかされていく…。

悔吾の念に苛まれた人々の苦悩が伝わる作品。“あの時早く帰っていれば” 、“あの時人に助けを求めていれば”。今生の別れによる喪失感が悔吾の念を増幅し、その思いを断ち切ることができない。
時が心の傷を癒してくれるが、それでも癒えない傷には、誰かの助けがいる。家福とみさき。二人が偶然出会ったのは、二人の別れた人が引き合わせてくれたのではないかと感じた。
ayellowbird

ayellowbird