すきやき

ドライブ・マイ・カーのすきやきのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
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Netflixでインターナショナル版を。
春樹は短編とかは好きなんだけど、独特の台詞や出てくる男性主人公、性描写が鼻につく感じが私にはあって、映画はどーかなと気になっていた。

思ったより嫌じゃなかった。
前半濡れ場が多いのと、なんだかこっちが小っ恥ずかしくなるようなシーンや台詞ばかりで、ちょっと無理かも…と思ったけど、なんとか。

映画自体の佇まいや静けさは素晴らしく、心が静かになるようだった。
ワーニャ伯父さんのストーリーとリンクしたテーマも良かった。

わざと棒読みの演出をしている意図は色々あるんだろうけど、誰かを亡くして、失って、壮絶な喪失感や後悔、自責の念を抱えて、それでも生きていかなければいけない、生き残った者の苦しみや悲しみや、その後の現実の生活との折り合いの付け方、がイマイチ伝わってこないなと思ってしまった。

ワーニャとソーニャ、それぞれ失った父と娘のような家福とみさきが、寄り添うシーンが良かった。
あと岡田将生さんすごい。
ユナ役の方の芝居も良かった。
オーディションでソーニャを演じたシーンで泣かされた。

追記
原作の、女のいない男たち を読んだ。
好きな男の子の家に空き巣に入る、前世がやつめうなぎの女の話、「この話…いる?」と思ってたんだけど、ドライブ・マイ・カーじゃなくて、この中の別の短編「シェエラザード」の話なのね。
やつめうなぎの話、面白いけど、ドライブ・マイ・カーには合わないというか、唐突な感じがしてて。
そりゃそうだよね、別の話なんだもん。
くっつける必要あったかいな。

ドライブ・マイ・カーの世界観と、シェエラザードの世界観が全く違うから、くっつけないで欲しかったな。

女のいない男たち、ホラーぽい作品多くて面白かったけど、やっぱり女性の描写がなあ鼻につくんだよな。
美しい◯◯だ、又は 美しくはないが◯◯だ
みたいな表現が多くて、うるせー!って思う😂
女は男を満足させる為の道具じゃないんだけどね。
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