Fostoria

ドライブ・マイ・カーのFostoriaのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
5.0
公開時に映画館で鑑賞。
脚本、映像、音楽、キャストすべてが素晴らしく日本映画史に残る傑作。

村上春樹さんの短編小説3作とチェーホフの「ワーニャ伯父さん」を上手く絡めてストーリーや主人公の心情にリンクさせ、冒頭にベケットの「ゴドーを待ちながら」を持ってくるという天才的な脚本に舌を巻く。
故に、見る人を選ぶ映画になってしまったことは否めないが、そこに舞台演劇の舞台裏を持ってくることで、エンタメ性も担保している。

もうさんざん語り尽くされているので、言うまでもないが、車中の高槻の語りのシーンは圧巻。演じた岡田将生さんとそれを受けた西島秀俊さんに拍手。

本作のような生活臭のない映画が、国際的に(特に欧米で)評価されたということは、本当に素晴らしいと思うし、日本人として心から嬉しい。
広島の美しい景色も、世界中の人に届けることができた。
濱口監督の今後の作品にも注目していきたい。
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