マーティ

誰かの花のマーティのレビュー・感想・評価

誰かの花(2021年製作の映画)
3.3
第34回東京国際映画祭 3本目

本日がワールド・プレミア上映となる作品

ある団地で起きた事故をきっかけに、当事者家族、事故の原因と疑われた住人、もしかしたら本当の原因は自分の家族じゃないのかと疑念を抱く主人公と、それぞれの複雑な心情が絡み合った作品

身内を事故で亡くし、その悲しみは怒りとなって加害者を責め立てるけど、いつまでもその感情を持ち続けるのって、果たして誰かに幸せや安息を与えてくれるのか

長男を事故で亡くした母親が、誕生日にケーキを買うの忘れたと1日遅れで仏壇にケーキを供えたシーンで、母親役の吉行和子さんが主人公のカトウシンスケさんに、事故の裁判で父親が加害者に向けて言った言葉が刺さり号泣

主人公が鉄工所仕事しているときに、同僚に自分の家族の話とか話したりしているけど、その同僚は仕事に専念しているからか一言も発せず、ずっと話を聞いているだけ(ちゃんと聞いているのかも怪しいけど)
そのシーンが何度か出てくるけど、最初はちょっとコミカルな感じなんて思ってたけど、両親の前でも必要以上に話さない主人公の唯一自分の思いを吐き出せる場だったのかな

非常にいろんな感情が入り混じり、非常に深いテーマだと思った

子役の子の視線が印象的
マーティ

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