通りすがりのいがぐり

ブレット・トレインの通りすがりのいがぐりのレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
5.0
運命について真面目に考える機会

悪趣味バイオレンスアクションを生み出す事で定評のあるジョン・ウィック組の一員デビッド・リーチ渾身の最高傑作。豪華なメンツで織りなす"運命"に惑わされすぎな殺し屋たちの片道切符の旅は、人の死を面白おかしく描きながら"運命"との向き合い方を一緒に考えてくれる素敵な物語。絡まってそうで絡まってないと思ったら絡まってて、まさかの作用を起こし続ける運命に翻弄されまくる天道虫をはじめ、個性が強すぎるメンツ達によって繰り広げられる勘違いの連鎖と悪意の数々。だが、既に道が決まってたかのように運命へと導かれていく奇妙な物語をこんなに楽しくこんなにド派手にこんなに馬鹿馬鹿しいくらいカッコよく描けてる時点でこの映画は観客を徹底的に楽しませるという使命をやり遂げた。この楽しさは乗ってみなきゃ分からない。

事あるごとにその俳優の最高にイカすアイドル映画のような場面になるのも最高にイカしてるし、お得意の芸を披露したりでやりたい放題な最高に楽しいを追求した最強のハリウッド娯楽作。これは乗り遅れ厳禁だ。