maimai1010

ボクたちはみんな大人になれなかったのmaimai1010のレビュー・感想・評価

3.7
21歳から46歳という25年間の佐藤という男を森山未來が一人で演じている。ちゃんと21歳に見えて、46歳には見えないものの、それなりに年老いた感が出ていたことが凄過ぎた。森山未來が凄いのかメイク技術が凄いのか。かっこいい人の役もヤバいやつの役もできちゃう森山未來が、普通の何処にでもいそうな男性を演じていた。佐藤の初恋相手のかおりを演じた伊藤沙莉も、めちゃくちゃ良くて、あどけないハタチそこそこの女の子を見事に演じていて、いたいた、こういうファッションやメイクの子!と時代を一緒に遡る感じで観ていた。東京の街のどこか孤独や寂しさみたいなものを感じながら、若い頃よく遊びに行っていた事と重ねて観て懐かしくもあり、切なくもあり。東京は好きだけど遊びに行く度に住みたくはないなーと感じる街。それはどこか殺伐とした空気を感じるのだけど、正にこの映画でもそれを感じた。なんて事ない25年間なのかもしれないけど、不器用さや、寂しさみたいなものが大きくて、かおりとの甘い初恋の描写もどこかずっと切なくて、観終わって幸福感は得られないものの、人間臭くて、こういう映画好きだな、って思った。25年間が飛び飛びなのは、正直わかりづらく、最近こういう構成の映画多いのは何故?混乱するから考えながら頭の中で繋げていくのがとても大変。あと、東出昌大は嫌いだけどいい味出してました。
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