ガール／その女のみぞのレビュー・感想・評価

6歳の自分を捨てたクソ親父を殴りに廃れた田舎町へ行ったらそこは……
抑えたトーンの映像が町心身の廃れっぷりと相まって美しく、見せ場らしい派手な立ち回りも無く淡々としかし緊張感をもって展開する物語もそれに合っている。
わざとらしい説明によってすべてが明らかになるご都合も無く、伏線にもみえた余白も残っているけど語られないことは知らないこと。総じて引き算に成功していると感じた。
化粧を落とし弱さを見せるベラ・ソーンの顔が、それまでの怒りは影を潜め照明も作用して、ただの6歳の"girl"になるカットが美しかった。