久しぶりの邦画。とても良い映画だった!
三者三様のボクサーの群像劇で、淡々と映画は進行して大きな展開とかは特に無い。
でも繊細な人物描写や、そもそもキャラクターの作り込みが丁寧で見ていて飽きなかった。
特にボクシングが大好きだけど才能が全く無く、負け続きの主人公瓜田には自分と重ねて見えるところがあって、特に感情移入してしまった笑
あと、物語で直接描写されない空白の部分を想像させるのが凄い上手だった。楢崎の病院のシーンでは会話の描写はされていなかったけど、されているであろう会話を想像するだけでグッとくる。
また、後輩に好きだった幼馴染を取られ、ボクシングでも遥か上を行かれた瓜田が、当人に感情を吐露するシーンもわずか1分ほどで、そこまで描写されない。でもその僅か1分の描写でも瓜田の長年の葛藤が痛いほど理解できて、瓜田役の松山ケンイチの演技力と監督の構成の巧さをヒシヒシと感じた。
テニスもっかい始めようかなあと思いました。