佐藤

心の傷を癒すということ《劇場版》の佐藤のレビュー・感想・評価

3.5
恐らく私はこの映画に救いを求めたくて鑑賞したのだと思う。

安先生から出る言葉の一つ一つがとても柔らかい。
でもそれはきっと心の傷の痛みを知る安先生だから。

そして周りも暖かくて優しい。
だから誰もひとりにさせないという言葉が出たのだと。

劇中にも描写があるけれど
日本では「精神科」へ行くハードルがとても高いように思える。
恥ずかしい、誰にも知られたくない。好奇の目で見られたくない。
私はそこに行くような人ではない、そんな人とは違うと思ってる人が多いのではないだろうか。


心の傷というものに気づいている人はまだ救われる可能性がある。
でも自分の心の傷に気づいていない人は?言葉にできない人は?


この世界はこれからもっともっと絶望が広がるかもしれない。

差し伸べられた手を握り返す力が残っていて欲しい。
この作品が届いて欲しいなと思います。

私は少し救われた。
佐藤

佐藤