ななこっこ

ハウス・オブ・グッチのななこっこのレビュー・感想・評価

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)
4.5
30年にわたるグッチ家の一族崩壊を描いた本作。この映画を観るまで事件の事は何も知らなかったから本当にグッチっていう名前の人がいるんだなと純粋に驚いた。

ストーリーは実話に沿っているので何も言う事はないけど、やっぱり夫を愛したパトリツィアの気分になると胸がいっぱいになった。3時間という長尺ながら飽きる事は全くなく常に心を動かされた。
パーティで出会って恋に落ちた男性がグッチ家の人間で、ファッションブランドを支配したいという欲が生まれ、一族の権力争いにまで発展するくらい富と名声に溺れてしまう。その変わり様が狂気的だった。そのくらいグッチという名前には力があったんだなと思うと恐怖すら感じる。

グッチの妻:パトリツィアを演じるレディー・ガガと3代目グッチ社長:マウリツィオを演じるアダム・ドライバーの演技が光っていた。特にガガ様はアリーでの演技の印象が強かったから全く違う人に見えたし、悪女役の方が合っていると思えた。
アダム・ドライバーは何も話さなくても目で語りかけるような佇まいが素晴らしい。

衣装にもセットにもかなりのお金がかかっていて、難しい事を考えて観なくてもそれだけで見応えがある。グッチのペントハウスなんてヴィラ・ベルビアーノ邸が使われていてとっても豪華だった。ゴージャスでキラキラした世界観が好きな人にはかなりおすすめできる映画。
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