『サマーウォーズ』が公開された2009年はインターネットの普及がさまざまな人々をつなげるものとして期待されていました。
しかし、それから十数年経った今となってはむしろインターネットが人々を分断させるためのツールとして問題視されるようになりました。
そんな今、新たに仮想現実の世界を描くとしたらどうなるか?
ー明らかに『サマーウォーズ』のOZの世界観を受け継ぎつつ、『サマーウォーズ』で描かれなかった問題を浮かび上がらせることで見事に世界観そのものをアップデートさせている点はさすがお見事でした。
そして何より今回の細田守は今まで以上にやりたい放題!!
映像表現もストーリー展開もとにかくやりたいこと全部詰め込みましたみたいな感じで観てて笑えてきちゃうぐらいでしたよ(笑)
しかし世界観やキャラクターのベースが圧倒的に細田守らしさを残しているので細田守作品としてのバランスが崩れないのが不思議なんですよねー
ツッコミどころの少なさといった完成度の高さでいえばこれまでの細田作品に劣る気もしなくはないですが、逆にその荒削りさや今作で問おうとしたことの深さ、そして何より明確な世界、否、ディズニーへの挑戦表明によって個人的にはかなり好みな作品でした!