ああ、なんという丁寧な暮らし。
ゆっくり流れる愛おしく、優しい時間。
いまの私のだいすきが
ぜんぶぜんぶ漏れなく詰まった
宝物のような映画。
北海道の大自然のなかポツンと
夫婦でやっているパン屋さん。
一匹の小さなやぎを飼っており、
夫はかまどでパンを焼いて、
妻は丁寧にコーヒーを淹れる。
ノロノロと散歩するように進むみどり色のバス。
カッティングボードに並ぶ焼きたてのパン。
気に入らない作品はその場でぶち割る
地獄耳を持つ、近所に住むガラスの器の職人。
風に揺られるためにつけられた
ガーゼのように薄いカーテン。
電球に設置されたガラスの器。
洗濯物のポケットから出てくる小銭。
雪道では妻に自分の足跡の上を歩かせる夫。
妻を「さん」付けで呼ぶ夫。
夫を「苗字くん」付けで呼ぶ妻。
夏は彩のよい野菜をブリキのタライで洗い、
秋は自転車で栗の木の下まで栗拾いにでかけ、
冬は集い、みんなでパンを作る。
そして、ここのパン屋のパンを食べるひとは皆
愛するひととパンちぎって分け合う。
分かち合う。
そしてトドメの矢野顕子と清志郎(パーン!🍞)
あと何十回でも見ることになる映画。
この暮らしが、したい。
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