原作小説、また野村萬斎版の劇場版が元々も好きで、「中国で陰陽師が流行っているらしいから、見てみるか」程度の気持ちで見ました。
いやあ全くの別物です。
晴明はひょうひょうとしてまだ晴明らしさがありますが、原作や野村萬斎版に比べると少し弱い印象。博雅にいたってはおおらかさはなく、シャープで頑な性格、そしてなぜか陰陽術?を多用するソルジャーになっていました。
ただ、つまらないかと言われると、別物すぎて面白かったです。設定やニュアンスを引き継いで新しいものを創造するのは賭けではありますが、しっかり勝った印象。
相反する2人がやがて協力して巨大な敵に立ち向かう、と言うストーリーが好きな人にとってはいい作品かと。私も大好きです。
映像もとても綺麗。どこを切り取っても映えています。
騒動の原因になったドクター・ストレンジの表現方法ですが、これはまあ指摘されるなと思わざるを得ないくらいの似通いぷりです。というか、そのまま。作品に不可欠な要素ではあるのですがもう少し表現方法を変えたらよかったのに、と惜しく思います。
続編の「瀧夜曲」は未編集のまま凍結しているらしいですが、なんとか問題をクリアして公開して欲しいものです。