変リクセン

モクソリの変リクセンのネタバレレビュー・内容・結末

モクソリ(2018年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

友を失ったことに責任を感じ、また友の声の幻聴に悩まされている女子高生が、受験の息抜きに友人5人とともにドライブへ出かける。その道中、思いがけず曰く付きの廃墟の遊園地を訪問。園内のお化け屋敷に軽い気持ちで入った6人に、恐怖が襲い掛かる…というストーリー。

結論から言うと、かなり物足りない(つまらない)作品。ストーリーは非常にありきたりだし、学生6人もわかりやすくキャラづけしてはいるが、特に深みのある人物は出てこない。1人配信ジャンキーが登場してくるものの、スマホ画面を通した映像がほとんどなく、設定をうまく生かし切れているとは言い難い。

個人的には、途中で描かれるお化け屋敷で起こった事件を紹介する際に、在りし日のお化け屋敷が稼働している様子をしっかり見せておくべきだったと思う。観客にある程度お化け屋敷の全容を理解させておいた方が、学生たちが怪異に襲われる場所に思い入れなり、「ああ、この仕掛けがこんな感じに変化するのね」など納得感なり驚きを与えられたのではないかと感じた。

韓国における受験の重み、就職への不安、若者の配信ジャンキー加減、通貨危機といった社会情勢をまぶしてある点は韓国映画らしさとは言える。しかし全体的には、「犬鳴村」や「樹海村」といった最近の邦画ホラーにみられる「雰囲気重視」で浅さが目立つ作品だった。
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