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14歳の栞のUDのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
4.4
見始めた時には日本のどこかのとある中学2年生の教室だったのに、見終わる頃には全員の顔と名前が一致して、それぞれがどんなことを考えながら生きてるのかも分かっていて、まるで自分もその教室で過ごしていたかのような感覚になる。

中学2年生の頃は、自分はもう大人だと思っていたけど、振り返れば明らかにまだまだ未完成な状態で、身体も精神も過渡期にいることがよく分かる。

中学2年生は「この瞬間が今しかない」ことを薄らと気づき始める年頃なのかもしれない。進学する高校とか将来の職業とかを考えるように大人に言われて、小学生だった頃がちょっと遠くなりだす頃。

単純に毎日が楽しいという訳じゃなくて、自分の見え方や他人の生き方を冷静に見ている。それぞれが大小様々な悩みを抱えて、生きづらさを抱える子もいる。
それでも、今に向き合って、少しでも良い方向に、前向きに愚直に向き合う姿が描かれていて、とてもいいなと思った。

「懐かしい〜」と思う瞬間がたくさんあったけど、全部が些細なことだから、忘れてしまった。
そんなもんか。
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