しーにゃ

Arc アークのしーにゃのネタバレレビュー・内容・結末

Arc アーク(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

試写会にて。ネタバレに見ずに行ってほしい。

エマの下で働くリナ。エマの仕事は、最愛の存在を亡くした人々のために、遺体を生きていた姿のまま保存できるよう施術するプラスティネーション。そして、エマの弟天音は、この技術を更に発展させ、「不老不死」を完成させる。その最初の施術者リナ。リナは30歳で永遠の若さと不死を手にする。

心に深く響く言葉がいくつか。泣けた。

プラスティネーションをする姿がかっこいい。
芳根京子さんの顔のバランスの美しさが人形みたいで、不老不死感でてました。
ダンスも素敵だった。(ダンス経験なかったようですが、かっこよ)

色彩

計算と緻密な考えが積み重ねられた映像

『自由に生きなさい(行きなさい)罠にかからないように』


【公開されたため2021.6.27追記、ネタバレあり】

天音の妻となったリナ。リナは30歳で永遠の若さと不死を手にする。そして、天音も不老不死の施術を受け、世界は不老不死を手にしたものと、手にしないものに分けられるのだが…。

「不老不死」と「そうじゃない者」
人類は老齢と死を克服という流れの中で、不老不死じゃない人間の言葉が心に深く響く。

『「死がふたりを分かつまで」という誓いの言葉はなくなるだろうね』とリナに言う天音。
一方で『生まれ変わっても、また私を見つけてね』と死の間際に、夫である利仁に言う芙美。
この表現の対比。
なんか泣ける。

そして、『芙美に出逢って初めて自分の人生を生きることができると思った』は、好きなセリフ。不老不死を生きるリナと死を受け入れる利仁。

自分の人生を生きるとは?
永遠の命でやりたいことを全部するのか?限りある命だから輝くのか?

不老不死じゃない側の芙美と利仁の夫婦が素敵。

限られた時間
自分の人生を生きたいね
クサイセリフですが、生まれ変わってもまた私をみつけてね、なんて言える相手がいて、そんな最期をむかえられるって幸せじゃないか。

何を映さないか、引き算の映像。
パソコンや時計をださなかった。腕時計もしていない。時計が登場したのは一度だけ。
しーにゃ

しーにゃ