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モンタナの目撃者のakiraのレビュー・感想・評価

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)
3.6
テイラー・シェリダンの新作ということで、早速見に行った。

今回はフロンティア3部作と比べると「ふつうに面白いサスペンス映画」という感じで、若干見劣り感があった。
最大の理由は、今回敵役の暗殺者チームが、テキパキ仕事するスマートなプロという感じなので、この人たちが相手ならそれほど恐ろしいことにはなるまい、と思ってしまい、暴力描写があまり怖く感じなかったからだと思う。
また、3つくらいに視点が分かれる追走劇なのに、それぞれの位置関係と物理的な距離がわかりにくいのも若干ノイズになった。誰がどこにいて、山火事はどこまで迫っているのか等、配置がわかる工夫があるとよかったかなと思う。

とはいえそれはあくまでも好みの問題で、突発的な暴力、広大な自然の中での命懸けの心理戦・銃撃戦、予想のつかない展開など、あいかわらず面白い。

自然+暗殺者 vs 頼もしい地元民(想像してたより200倍頼もしい)という設定も胸熱でいい。
特に"鹿撃ち銃のスナイパー"のハンパないかっこよさは◎。
何だかんだでやっぱりアメリカ人の良心に対する深い信頼を感じるのも、シェリダン作品の大きな魅力ではないかと思う。

また、個人的にフロンティア3部作の中でも「ウインドリバー」がダントツで好きなので、とあるキャスト二人の配置に非常に、非常にぐっときた。
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