ブラックユーモアホフマン

モンタナの目撃者のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)
4.1
やっぱテイラー・シェリダンいいね〜
すごいなーこの数年で注目されて監督デビューからのついにプロデューサーも兼任。メキメキ。

『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』との類似を一番感じた。赤の他人の少年(もしくは少女)との逃亡劇、車を使った(アクションも含む)色んなシーン、悪人にも五分の魂という感じで分かりやすい勧善懲悪とも違うキャラ造形、唐突な爆発やしっかりゴア描写も見せる暴力の怖さ。など。

悪人も悪人で大変そうだし、色んな立場の人たちが森の中でみんな大変そうで、そしてその全てが山火事の前では全く無意味で為す術もない、みたいな。やっぱ炎って映画ばえするのよね。てか最後、燃やし尽くしちゃえば解決!みたいなところある。

尺が100分とタイトで、それはいいことなんだけど、もっと広がってもいい話だなとは思った。なんか意外とこぢんまりしてた。

アンジーの次公開作はクロエ・ジャオによるマーベル『エターナルズ』。離婚してしばらく見てなかったけど、良い監督と組むなぁ。

ジョン・バーンサルを認識したのっていつだったかなと思い返すと『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)→『フューリー』(2014)辺りで、ああなんかいい感じの人いるな、と思って『ボーダーライン』(2015)ではもう、はいはいジョン・バーンサルねって感じだったかな。 

なんつっても殺し屋コンビが良い。というかニコラス・ホルトはどれ見てもいい。あんまり映画ファンがニコラス・ホルトについて熱く語ってるのを聞いたことがないけど、本当にどれ見てもいいし作品選びもいいんだよ。最重要俳優の一人だと思うんだけど。『女王陛下のお気に入り』でも良かったし、なんたって『マッドマックス 怒りのデス・ロード』があるし、ドラマの「THE GREAT」もいいらしいじゃないですか、見てないけど。

あの殺し屋コンビは、サイコ感とカリスマ性もありつつ上司のプレッシャーに恐縮してる人間味もあって面白かったなぁ。
冒頭の車で去ってく後ろで爆発、って構図は『フロム・ダスク・ティル・ドーン』のクルーニー&タランティーノ兄弟を思い出した。

発砲までの迷いのなさとかはやっぱりS・クレイグ・ザラーと通ずる描写だなーと思う。『ブルータル・ジャスティス』に出てたトリー・キトルズも出てたし、キャストの趣味も近いのか、あるいは意識してるのか。

【一番好きなシーン】
エイダン・ギレンの最期。