Yucaris

対峙のYucarisのレビュー・感想・評価

対峙(2021年製作の映画)
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銃乱射事件に関連する作品は色々あるけど、その加害者と被害者の両親が対話するという設定が初めてで興味深かった。日本ではまだまだ多くはない「修復的司法」という活動らしく、勉強になった。

やっぱり子どもを育てるのは大変なことだなと思った。(ニトラムでも思った)
事件を起こしたことは確実に間違ってるけど、それは犯人としての息子なわけで、親子として過ごしてきた息子はとても愛おしい大切な存在なわけで、それぞれの側面でジャッジするというか考える必要があると思う。加害者家庭に欠陥があったとしても、それが全責任でもない(=社会の中にも問題はある)と思うし、両親の子育てが失敗だったとは言い切れないと思う。

あとは、終盤の展開やセリフでキリスト教的な話だなと感じた。誰しもある感情だと思うけど、その考え方やセリフがクリスチャンっぽさがあるなと。(とか言って、きちんと宗教を理解できている自信はないのですが…)

これは構成の話かもしれないけど、銃乱射事件の描写の仕方やタイミングがよかった!必要以上の情報を入れずに対話に臨めた気がした。

ただ、人の感情、特に怒りや悲しみといった感情を受け取るにはパワーがいるなと思った。(鑑賞後、どっと疲れた…)
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