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明け方の若者たちのmaimai1010のレビュー・感想・評価

明け方の若者たち(2021年製作の映画)
3.6
就職が決まった学生の飲み会で出会った僕と彼女。将来に希望を抱いて就職してみると描いていたものとはかけ離れた現実に凹む。前半のシナリオは「花束みたいな恋をした」のようだった。役名を敢えて付けなかったのは観ている誰もがわかるわかる、と入り込めるようにだろうか。公園でコンビニで買ったお酒を飲むとか、好きな音楽について語るとか、朝方まで飲んで歩いて帰路につくとか、オール明けで仕事行くとか、あー懐かしいなってなるシーンが多過ぎて、現代の若者よりも30代、40代の方が色々刺さるのでは。僕を演じた北村匠海はどこか暗めの役がとても似合い、彼女とラブラブのシーンでさえ、あまり幸せいっぱいに見えないというか、でもそれが最終的にわかる展開の前兆であったのかとも取れる。いや、それなら北村匠海の演技力天才過ぎるな。こんなハズじゃなかった!って台詞は何度も出てきたけど、どの場面でもさらりと言うけど意味が重すぎて後悔ばかりの人生なんて嫌だなーと思いながらも、人生の勝ち組イェーイ!って浮かれるようなタイプよりはよっぽど人間味があって私は好きだ。どんな状況であれ、好きなもんは好きっていう気持ちがストレートに伝わる台詞はめちゃくちゃ共感したし泣けた。人を好きになるって無条件なのよね。恋愛要素や夢と現実の狭間の話が殆どだったけど男同士の友情最高!ってなった。新年一発目、良い映画でした◉
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