Kario

ボーはおそれているのKarioのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.8
ついに観たぜアリアスターの新作。

敢えて予告編や前情報を仕入れずに観に行ったのだがなるほどコリャ人を選ぶ作品ですな。

前作のミッドサマーや前前作のヘレディタリーよりストーリーの展開がカオス過ぎて『何故こんなことになってるのか?』が分からず迷子になることが多々。

ただこれはもう監督の作風であり意図したものでもあるので、現実と空想の境目を曖昧にして終始夢の中にいる様な感覚で観るのが正しい姿勢であり、そこに『何故』を求めるのはすっぱり諦めるべきである。つか否が応でも理解することは早々に諦めてしまうが・・・
(まぁ昨今のA24っぽいといえばそう)


ただ緩急の付け方は流石で、トンデモ展開から急に笑えるシーンになることが多く、更に高低差も凄まじいので人によっては受け付けないだろう。(それでも俺は劇場で声出して笑ってしまったけど)


まぁ出てくる人物全員がそれなりのイカれポンチなので怖いもの見たさで観に行くのはアリだが、流石に3時間どっぷりこの雰囲気を味わうのは疲弊するのでそこは注意。


しかしホアキン・フェニックスの怪演はすげぇし、何気にサウンドデザインも素晴らしい。



最後に一言でこの映画を纏めるならば、後味の悪い令和版トゥルーマンショーである。
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