復讐劇。必要悪。権力者への不抵抗。
最初の結婚式の場面は、主要な登場人物をタイトに説明し表現する素晴らしい場面だった。マスコミ記者の冷笑的かつ説明的なセリフによって物語の流れと設定を端的に表現。
権力者の腐敗や、不抵抗をエンタメ作にまで落とし込む手腕は流石。今で言う、バットマン的な。復讐を行う西の心情にまでしっかりとフォーカスを当てる。
復讐は完遂されない。
悪い奴は生き延び続ける。そんな結末は、ある意味最もリアルなのだろう。今もバレずに贈与や悪事は行われ隠されている。バレずに隠し通したものもあるだろう。そんな悪い奴は、今でも毎日よく眠っている。正義は必ずしも勝つわけではない。リアルだね。
志村喬は、不憫な表情が1番似合うね。