悪い奴ほどよく眠るの作品情報・感想・評価

「悪い奴ほどよく眠る」に投稿された感想・評価

不正したお偉いさんたちに向かってく三船敏郎が痛快でかっこよい。
なかなか長いけども、脚本もしっかりしてるし、終盤の流れも好み。
あと、こういう感じのタイトルすごい好き。
人を疑うことを知らぬ佳子のような人間は往々にして取り返しのつかないヘマをやる、善良無垢と阿呆は本質的に同じなのではないかと思う今日この頃
『ゴッドファーザー』の冒頭シーンが結婚式なのは本作から着想を得たとか
黒澤作品を観るのはこれで14本目だけど私の中ではそこまで上位にはランクしない
決まりに決まった作品だった。三船敏郎演じる西がとにかく決意に満ちて痛快でかっこよく、彼のいない場面にさえも存在感を残す。だからこそ繰り返される「悪い奴ほどよく眠る」が悔しい。なんという覚悟。なんという鬼気。なんという怒り。見事な映画だった。
書庫番

書庫番の感想・評価

4.6
2018年9月24日 U-NEXTにて視聴。

黒澤プロダクションとしての初作品。
公団とゼネコンの癒着の裏で口封じに殺された父親の復讐を胸に、歪んだ社会構造の中でのうのうと甘い汁を吸っている権力者達に戦いを挑む男の物語。

復讐心を燃え上がらすも、非情に徹しきれない主人公に三船敏郎。
彼を取り巻く多彩な登場人物も物語に拡がりを与える。

ラストシーンでの電話の会話とその後にも出て来る作品タイトルが、後味の悪い本作を象徴していて趣深い。
やまう

やまうの感想・評価

4.0
軽妙なストーリー展開と闇に包まれるラスト。

噛みごたえ無いようで電話から再度タイトルバックの凄み。
てぃだ

てぃだの感想・評価

3.3
黒澤明ってさやっぱお役人とか嫌いなのかなぁと。まぁ仕方ないけど、役人がっていうよりは権力者が嫌いなんだろな。主人公の親友役の方がとってもよい。前半ちょっとかったるいけど中盤の三船の正体が明らかになるあたりからやっと面白くなった。タイトルが映画終了時にバン!!!と表示される映画って最近だと特に珍しくもなくなったけど昔の映画でそれが出てきたのは珍しい気がする。
くろお

くろおの感想・評価

4.0
冒頭とラスト両方で提示されるこのタイトル。
物語が終わった時にはしっかりと黒澤明の静かな怒りを感じる事が出来る。
うーん、名作。
前半が中々もったいつけてテンポが悪いと感じるほどのゆったりさ。
しかし、結婚式のシーン。
そこで交わされる不穏な会話の数々。
つまり、これはコッポラが「ゴッドファーザー」で引用したのだと思われる。
中盤以降の怒涛のテンポアップには、この緩やかな助走が物凄くグルーヴ感を出してくる。

とにかくサスペンス演出が冴えているし、幽霊演出や、西村晃の怪演や三船、加藤武のバディ感、志村喬のどこかコメディ感のある妙演など演技的見せ場の応酬で飽きさせない。

何より描いているのが、社会の中の権威、巨悪なわけで、しかもそれは倒せずに消え去った三船。
後味の悪いラストと、ダメ押しのタイトルバック。
作劇や演出が効きまくっているし、どこかの国の現代の政治のありようにも嫌というほど当てはまっていて、映画の力をまざまざと見せつけてくる。
りほ

りほの感想・評価

4.5
久しぶりに映画でこんなにハラハラした、、大きな感動はなかったけどストーリーも演出も面白かった。皆さん演技の迫力がすごい
三船さん(西)は声がいい、惚れてしまう、、他の映画との演じ分け凄すぎる、、いい男だった…よしこさんとのキスシーンにドキドキしちゃった
この頃の加藤さん(板倉)もかっこいい…
西村さん(白井)の失神?した時の顔がリアルすぎて怖かった

1500万のハムエッグはちょっと面白かった
交渉能力ある西と板倉のコンビ好きだわ〜
ラストは…悔しいなぁ〜😂
三船敏郎の現代劇は初めて見た。
悔しくて仕方ない映画だ。
したがって、後の「用心棒」「椿三十郎」のような「痛快さ」には欠けるが、面白かった。

タイトルは、本当に悪い奴は表に自分が浮かび上がるようなことはしない。人の目の届かぬ所で、のうのうと枕を高くして寝ているとの意味であり、冒頭のみならず、ラストシーンでもタイトルが大きく出る。

土地開発公団の副総裁、岩淵の娘・佳子と、岩淵の秘書・西の結婚式が盛大に始まる。公団の課長補佐が汚職関与の疑惑で逮捕されたばかりで雰囲気はものものしい。のみならず運ばれてきた入刀用ケーキに場がざわめく。公団のビルをかたどったケーキの7階に赤いバラの花が刺さっている。それは5年前、公団の課長補佐・古谷が飛び降り自殺した窓だったからだ。

警察に拘引されていた公団の課長補佐・和田は、刑事の尋問に黙秘を通したのち、自殺しようと火山の火口に向かうが、それを阻止したのは西であった。西は和田を車に乗せ、和田自身の葬儀の様子を見せながら、テープレコーダーで隠し取った、和田の上司の守山と白井の会話を聞かせる。守山と白井は和田の自殺に安堵し嘲笑っている。西は彼らに復讐を企んでいることを語り、和田を仲間に引き入れる。

あらすじ
ある日、白井が金庫をあけると、現金の代わりに公団のビルの写真がはいっており、ケーキと同様に7階の窓に×印が付けられていた。白井は公団に戻り、これが古谷の死に恨みを持つ者の報復行為であることを岩淵と守山に説明するが、逆に着服したのだろうと疑われてしまう。そして深夜に憔悴しての帰宅途中、白井は暗がりに和田の姿を見る。驚愕した白井は守山の自宅に駆け込み、和田が生きていると訴えるが、既に白井を信用していない守山は一蹴する。追い詰められた白井が客先にまで和田の件を喋り始めたため、遅まきながら岩淵と守山は白井を懐柔しようとしたが、白井は疑心暗鬼に陥っており、古谷の件も含めて何もかもぶちまけてやると言い出したため、殺し屋に狙われる羽目になる。

その殺し屋から白井を救ったのは西であったが、西は白井を深夜の公団ビルの7階に連れて行き、5年前にここから飛び降りて自殺した古谷が自分の父親だと明かし、白井を殺そうとする。恐怖のため白井は発狂する。

さらに西は仲間の板倉と戦禍の廃墟に守山を拉致する。しかしその頃、西の正体が岩淵に露呈していた。西は、父を自殺に追い込んだ岩淵の懐に飛び込むため、板倉と戸籍の交換をし、その娘、佳子と結婚したのだ。しかし、西は心を完全に鬼にすることはできず、佳子を愛してしまっていた。同情する和田により、廃墟に連れて来られた佳子は、西から父親の犯罪を知らされる。佳子の体には触れていなかった西だが、その日初めて佳子を抱擁する。

しかし佳子が兄の辰夫と廃墟へ再び来て見ると、板倉がひとり嗚咽している。西が車の事故に見せかけて殺されたのだった。岩淵に西の所在を尋ねられた佳子はこの場所を岩淵に教えてしまったのだ。辰夫は、ショックで廃人のようになった佳子を抱きかかえて岩淵の下へ行き、「親子の縁を切る」と告げて家を去る。しかし謎の人物から電話で、「一時外遊でもして、ほとぼりが冷めるのを待て」と指示された岩淵は、安堵し「お休みなさいませ」と返事をする。
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