Tomo

真夜中乙女戦争のTomoのレビュー・感想・評価

真夜中乙女戦争(2021年製作の映画)
2.5
💥東京タワー 私と先輩と、時々、田中💥


いや、田中は全然重要ではないんだな。
でも他の登場人物では渡辺真起子さんの教授くらいしかいなかったので、やむを得ず……


映画観る前に原作は読んでいたので内容は知ってたけど、やっぱり脚色されてて、良かったとこも疑問に思ったとこと両方あった。


心の中に抱え込んだ虚しさや絶望感、そういった思いを打ち消す為に行うこと、それが
「東京をぶっ壊す!」
という若者のイデオロギーを爆発させるストーリー。


多分、高校〜大学生といった人生の方向性を一番考える多感な世代が、共感し得る作品だと思う。

歳とった今観て思うのは、若い頃はそうなんだよって。
けど、私も先輩も黒服も、TEAM常連のメンバーも、みんな厨二病のこじらせくんなんだよ!って、上から目線で見てしまうのと同時に、そんなこともう思うことないなーっていう自分がいるのが悲しい😢


ただこの映画ちゃんと観てられるのは、ストーリーと登場人物がファイト・クラブを投影してるから。

確かにストーリー展開、登場人物の特徴は似てるよね。いや、そっくり。
けど、この作品は私、先輩、黒服それぞれの内外面の関係性を深掘りしてるし、そこが核心だから、ファイト・クラブのオマージュって位に思えればいいと思うけど。


そして黒服。彼は碧碧とした日常を破壊することから私に近づく。

そんな私がいつも眺め、不幸の象徴と表現する一方、最も身近なものが東京タワー。

残念ながら、映画では東京タワーでの先輩とのデートや東京爆破時に展望台にいるところなどは脚色されている。


けれど、このストーリーで東京タワーって凄く重要だと思うのよ。

ファイトクラブ的に言えば、私=黒服ってことになるんだけど、東京タワーについて原作通りに表現すれば、東京タワー=黒服って構図ができ、私=黒服の象徴が東京タワーってことになると思うんだけど、それが表現されなかったのがちょっと残念。


「先輩の本命が僕じゃなかったこと、僕は一生許せないと思います」
東京が爆破されてる最中、私から先輩へ伝えたこと。
私が生きてきた中で、一番リアルな気持ちだったんじゃないかな。



………かくれんぼサークル、それはそれで楽しいそうだな😊
Tomo

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