ブタブタ

全員切腹のブタブタのレビュー・感想・評価

全員切腹(2021年製作の映画)
4.0
【狼蘇山三部作】一挙上映にて。
三部作はセリフやストーリーを極力排し映像と音楽でほぼ全てを表現してたけど三部作の追尾を飾る本作は雷漢(窪塚洋介)の切腹の場面で台詞で殆ど全部言いたいことをハッキリ言う。
伝えたい事、メッセージを最後にハッキリ言葉で伝えたんだと思う。
雷漢が切腹したあの狼蘇山は後に『狼煙が呼ぶ』で革命の狼煙が上がり全ては円環を描く。
雷漢は『破壊の日』で修験者・春秋徹として転生し新野風(松田龍平)とすれ違う。
新野風はあの後幕末の狼蘇山神社へと向かったのか。
ブルーベルベットではカイル・マクラクランが切り落とされた耳を拾った事から全てが始まるが、ここでは松田龍平が切り落とされた指を拾う事から全てが始まる。
女郎(芋生悠)が切り落として井戸に落とした指は坑道の前で新野風が拾った指と同じものか?
全ては円環し、また最初に戻る。

三部作一挙上映で見れたのはよかった。
センチュリーシネマの大きい方の劇場スクリーンで見れたのも。
あと其れから観客がおじさんは僕1人だけであとは何故か全員若い女性ばかりだった。
それもアート系の学生さん風や意識高い感じ(褒めてます)の人ばかりでこういう若者達がこの映画を見に来る様なら日本の未来は明るい。
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