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エンドロールのつづきのayellowbirdのレビュー・感想・評価

エンドロールのつづき(2021年製作の映画)
3.6
インドのチャイ売りの少年が映画監督の夢へ向かって走り出す姿を、同国出身のパン・ナリン監督自身の実話をもとに描いたヒューマンドラマ!
インドの田舎町で暮らす9歳の少年サマイは、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている。厳格な父は映画を低劣なものと考えているが、信仰するカーリー女神の映画だけは特別だと言い、家族で映画を見に行くことに。初めて経験する映画の世界にすっかり心を奪われたサマイは再び映画館に忍び込むが、チケット代を払えず追い出されてしまう。それを見た映写技師ファザルは、料理上手なサマイの母が作る弁当と引き換えに映写室から映画を見せると提案。サマイは映写窓から見る様々な映画に圧倒され、自分も映画を作りたいと思うようになる…。

ナリン監督の映画への情熱が伝わる作品! 映画の魅力に心を奪われたサマイ。映写室からの眺めは、上映作品の内容だけでなく、静止画フイルムに光を当てて回転させる映写機の仕組みにも興味を掻き立てられる。そこで、サマイはジャンク品で自前の映写機を作成、映画への興味を一層募らせるが、デジタル化の波は映画業界にも劇的な変化をもたらし…。
今や映画もフィルムからデジタルへと変わり、映写室の作業も簡素化されたが、オールドファンにとっては、映像に切れ目が生じないよう、2台の映写機を間断なく回していた時代に懐かしさを感じる。
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