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コーダ あいのうたのTKのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
3.9
聾者にフォーカスを当てた映画なので、声としてのセリフの含有率が少ない(手話としてのセリフはあるので退屈はしない)。
手話での会話では、「音のない会話」という健聴者にとっては少々異質な間があるが、その間を詰めるかのような「手の擦れる音」「意思疎通を図りたいがための声にもならない声」が印象的だったしリアルだった。

主観が聾者ではなく聾者に囲まれた健聴者なので、その特殊な環境下に置かれた時の苦悩葛藤が描かれていたのがよかったし、聾者の描かれ方も、耳が聞こえない事への絶望感、厭世感がくどくなく、ハンディキャップを背負っても楽しく前向きに生きているという感じがしてよかった。
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