【愛ほど歪んだ呪いはないよ。】
〝呪い合え、全てを懸けて〟
もう誰も傷付けたくありません。だからもう外には出ません。
ーでも独りは寂しいよ?君にかかった呪いは使い方次第で人を助ける事も出来る。力の使い方を学びなさい。全てを投げ出すのはそれからでも遅くはないだろう。
わめくな。覚えておけ。呪いってのはな、弱い奴程よく群れる。まぁそりゃ、人間と同じか。
何がしたい!何が欲しい!何を叶えたい!!
ー僕は…もう誰も傷付けたくなくて…閉じこもって消えようとしたんだ…でも一人は寂しいって言われて言い返せなかったんだ。誰かと関わりたい。誰かに必要とされて、生きてていいって自信が欲しいんだ。
じゃあ祓え。呪いを祓って祓って祓いまくれ!自信も他人もその後からついてくんだよ!!呪術高専はそういう場所だ!!!
まだ倒れるな…!まだ!ここで変わるって決めたじゃないか!
これは持論だけどね、愛ほど歪んだ呪いは無いよ。
…ったく野暮な年寄り共め。ああはなりたくないね。気を付けよ。若人から青春を取り上げるなんて許されていないんだよ。何人たりともね。
甘えんな。常に実戦のつもりでやれ。罰があるのと無いのとじゃ、成長速度がダンチなんだよ。
発言には気を付けろ。君のような猿は私の世界には要らないんだから。
何をしている里香。その人は僕の恩人だ。蝶よりも花よりも丁重に扱え…!!
人は食物連鎖の頂点に立ち、更に高位の存在を夢想し、〝神〟と呼んだ。おかしいと思わないか?夢想せずとも、我々呪術師がいるというのに。結局非術師は自分より秀でた存在から目を背けたいだけなのさ。
ー神になりたいなんて子供じみたことを言うなよ!!
論点がズレてるよ乙骨。
私が望むのは〝啓蒙〟ではない。〝選民〟だよ。数が多いというだけで強者が弱者に埋もれ虐げられる事もある。そういう猿共の厚顔ぶりが吐き気を催す程不快だと、私は言っているんだ。
里香、いつも守ってくれてありがとう。僕を好きになってくれてありがとう。最後にもう一度力を貸して。コイツを止めたいんだ。その後はもう何も要らないから。僕の未来も心も体も全部、里香にあげる。これからは本当にずっと一緒だよ。愛してるよ里香。一緒に逝こう?
ーそうくるか!!女誑しめ!!
失礼だな。純愛だよ。
ーならば、こちらは大義だ。