ななこっこ

ひまわりのななこっこのレビュー・感想・評価

ひまわり(1970年製作の映画)
4.1
満開のひまわり畑が印象的。泣かずにはいられない作品。ウクライナで撮影されたらしい。ひまわりがウクライナの国花だということも初めて知った。
あんな綺麗な場所を戦争で傷つけないでほしいなとまず思った。

ひまわりは太陽の光を追い求めて、どこまでも真っ直ぐな花。それが戦争で夫を待つ妻の姿を表しているらしい。
出征の時も、最後の別れの時も、同じ場所のはずなのに残されるのはずっとジョヴァンナの方で。エンドロールのひまわりは下を向いて落ち込んでいるように見えたし、とても深い。

メロドラマ的なポップな側面が多いながらも、戦争の惨さを教えてくれた作品。
イタリア人がかっこよくて肉欲的で自分の感情に素直に生きているからこそ悲劇がより倍増される。ただ人がたくさん亡くなっていく映画よりもよほど切なく苦しいものだと思った。

戦争は残酷なものだなと思う。直接的な死別だけではなくても、永遠の別れというのはある。歴史は繰り返すって本当なんだと思うけど、絶対に繰り返さないでほしい。
ななこっこ

ななこっこ