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屋敷女 ノーカット 完全版のShinMakitaのレビュー・感想・評価

屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)
1.9

報道カメラマンのサラは、臨月の女性。数ヶ月前に夫マチューを交通事故で亡くしてから、郊外の一軒家で孤独に暮らしている。クリスマスイブの午後、検診病院で明日には生まれるでしょうと言われたサラは、一緒に居てあげようかと言う母の申し出を断り、ひとりで帰宅する。明日は上司ジャン=ピエールに病院への送迎を頼んでいるから心配はない。日も暮れた頃、突然玄関の呼び鈴が鳴る。見覚えのない女が「クルマが故障したので電話を借りたい」というのだ。不審に思ったサラは、ドア越しにやんわりと断るが、女は執拗で裏庭から無理やりにでも家に入ろうとしてくるのだった。恐怖を覚えたサラが警察に電話すると女は姿を消し、パトカー到着時に警官たちが見回っても気配すらなくなっていた。対応してくれた女性警官は親切で、念のため深夜にもう一度警官を巡回させますと約束してくれる。安堵したサラは、二階の寝室で眠りにつくのだが…

屋敷女 ノーカット完全版

以下、ネタバレ女 。

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「ベティ・ブルー」のベアトリス・ダルが、意地でも屋敷に入り込みアレを執拗に狙ってくる
サイコ女を怪演。容赦なく徹底的なゴア描写、絶望に次ぐ絶望、驚愕の結末…とまあ、かなり凄いです。最初の劇場公開版を観てないから、完全版でどう変わったのかは判らないけど、たしかに屋敷女がアレを手に入れるシーンは、凄まじかったな…

じゃ、単なる見世物映画なのかというと、ちょっと違う気もしますね。



以下、ネタバレ女 ノーカット完全版。


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タイトルの〈インサイド〉が示す通り、内に入る・入らないの攻防のドラマなんですよね。家の内と外、バスルームの内と外、そして子宮の内と外…という状況の統一感が良いですね。赤ん坊がクリスマスに生まれ、サラ家の表札が666番地というのもなんだか意味深。「母になってしまう女」vs「母になりたい女」の対比も面白いですよね。サラは、愛する夫が忘れられない女性で、もうすぐ生まれるとなっても全然嬉しそうじゃないんだよね。対して屋敷女は、とにかく赤ん坊命なわけで…望む相手に抱かれて、赤ちゃん的にはハッピーエンドなのかもと思ったり。



ニューウェーブ・フレンチ・ホラーと呼ばれるサブジャンルの四天王のうち、モーリー&バスティロの代表作を劇場で観られたことは大満足。残る三組のうち、まだ「フロンティア」だけ未見だけど、いつか配信に入ったら試してみようかなぁと。


※ニューウェーブ・フレンチ・ホラー四天王(要記憶!試験に出るよ^_^)

「屋敷女」ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ

「マーターズ」 パスカル・ロジェ
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1979825884&owner_id=2940502

「ハイテンション」 アレクサンドル・アジャ
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「フロンティア」ザビエ・ジャン
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