まっつん

屋敷女 ノーカット 完全版のまっつんのレビュー・感想・評価

屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)
2.5
以前にも本作のレビューは書いておりましてですね、その時は初見だったんですが、そこから3、4回は観まして。そして今回の無修正版で5回目ぐらいですかね。「もう何回か観てるのに、わざわざ劇場まで行って観る映画かね?」と自分でも思う。

僕この映画やっぱりあまり好きになれなくて。相変わらずラストの非道いシーンに関しては「オイオイ...」と思うし、「そのシーンのボカシを取りました!」と言われても、ねぇ....

というところは置いといたとしてもですよ、この映画に感じる「薄さ」は何なんだろう?と思うわけです。本作が公開された頃は、世界中で若手のホラー監督が大挙して現れた時期でした。フランスに関していえば、アレクサンドル・アジャとパスカル・ロジェが代表的だと思うのですが、やはりこの2人圧倒的に上手いんですよ。普通に面白い映画を撮れる人達なんですね。そして、彼らは「物語る」ということを最優先で考えているので(優秀な映画監督はみんなそうですが)、「その上でゴアや残酷は必要だよね」っていうとこからはブレていないわけです(トロマの作品なんかは理由もなく残酷だったりするわけですけど、そこに関してはテイストの違いってものがあるので、同列に語ることは出来ないかなと)。

それと比べると本作はやっぱり「単に露悪的」もしくは「露悪的であることが目的化してしまっている」感じがしてしまう。露悪的に見せるための演出や設定しか盛り込まれていないんですね。加えて「こんなに過激な描写をやる俺たちヤベェだろ」というスタンスがどうしても鼻に付く。たしかに過激でゴアな描写は面白いし怖いんだけど、そのことと映画自体が面白いか?はまた別問題です。故にやっぱり何度観ても薄く感じてしまうし、めちゃくちゃ過激なんだけど意外性がない。ツイストがない。アゲ感もない。といった感じでしょうか。

他にもなんか言いたいことあったけど忘れた!まぁ、こんなモンだろ!「屋敷女」は!