3029th

ベネデッタの3029thのレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
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2/17(金)日本公開の「ベネデッタ」をFan’s Voiceさんの試写で鑑賞させていただきました。

オランダ人監督、ポール・ヴァーホーヴェンが17世紀に実在した修道女・ベネデッタの同性愛に関する裁判記録をもとに作り上げた映画。

主人公に疑惑の目を向ける修道院長役にシャーロット・ランプリング。(イタリアが舞台ですが、出演する俳優陣はフランス人みたいなのでフランス語なのはご愛嬌)
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最近、歴史の学び直しのためにゆるーくコテンラジオを聴き始めたのですが、"古代ギリシャはバイセクシャルがデフォ。ヘテロ恋愛はキリスト教以降の社会通念"と聞いたのを思い出しました。
日本も開国して西洋の教えが入ってくるまで、男色ってそんな珍しいことでもなかったとはるか昔に教わった記憶があります。

個人的にキリスト教を面白いなと思うのは、同性愛含めいろいろと設けている縛りというか規律を全部きちんと守れる人なんかいないんじゃないか(規則は破られるためにある前提)というところだったりします。

この映画に出てくる修道院も(現代のキリスト教系のいくつかの学校も?)同性だけを集めて集団生活させるわけで、穿った見方をすればむしろタブーを犯す環境をあえて整えてるようにも見えなくはないというか…🤔
規律はいっぱいあるから総体的に見たら同性で括った方がタブー防止にはいいのですかね…?どっちなのだろう。
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ベネデッタの聖痕がマジなのか自作自演なのか、訝しがりながらも信じようとしている修道院の面々は、時代や場所、環境によって"当たり前"は変わるというのを思い起こさせます。

他方、本当かどうかはわからないけれど彼女の話題で地元が賑わえば、というお偉いさんの下心は現代にも通ずるところがあるかもしれません。
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