かん

べイビーわるきゅーれのかんのレビュー・感想・評価

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
5.0
『ベイビーわるきゅーれ』
女子高生殺し屋という異質な顔を持つ2人が高校卒業の自立と共に、本業の傍らで社会に馴染もうと奮闘する"明るい"殺し屋映画です。
タイトルとポスターからは想像もできない面白さに溢れた素晴らしい作品でした。
アクションで言ったら今年とは言わずに、過去に観てきたアクション映画を差し押さえて、No.1クオリティと言ってもいいほどの大当たり作品です。
ダブル主演の1人、伊澤彩織さんのアクションシーンがほんとに震え上がらせられます。
彼女の動きの美しさと逞しさ、嫋やかさに繊細さがフルに活かされていて確実に目を奪われます。
もう彼女から目を離すことは出来ず虜になってしまいます。
本業パートではない、普通の年頃女の子を描くシーンは殺し屋ゆえの荒々しい雰囲気が無く、とてもほのぼのとした掛け合いが続くので、殺し屋映画とは思えないコミカルムードに包まれます。
そこの相違には、知らぬ間に癖になる中毒性があり、観客を惹き込むロジックがあることに気付かされます。
だからといって抜け出す必要もなく、抗うことなく作品に入り込むことでこの作品を存分に楽しめると思います。
「ジョンウィック」や「イコライザー」、「LEON」と言った重めの設定を持つ殺し屋映画とは全く異なる、新たな殺し屋映画ジャンルの開拓をしてくれる1作となってます。
期待していた評価以上の満足感に覆われたのでほんとに最高の視聴体験でした。
この作品に出逢えたことを誇りに思います。
とてもとても良い作品でした。
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