多くは語らず、映像と表情による描写がすばらしい。これからもまた会える人がいる一方で、もう二度と会えない人もいるということ。
和室でカラフルなミラーボールが回って、そのなかで寝ぼけ眼ながらもコンテンポラリー的な雰囲気でダンスしてるシーンはかなり見惚れた。
カラフルだけどうるさくない色彩づかいが印象的で、どこかエキゾチックだったのは監督自身のルーツもあるのかなー。さつきとひさしのどちらの家も、間接照明の使い方がすごくお洒落だった。個人的には阿佐ヶ谷にある喫茶店gionを思わせる世界観だなと思いました。
大事な人がいなくなって、それでも時間は動き続けるという現実を提示しつつ、失ったことの悲しみと一方でなんとか前に進もうという気持ちに寄り添う作品。