コトコ

ディア・エヴァン・ハンセンのコトコのレビュー・感想・評価

4.7
・ブロードウェイで話題になっていた頃から気になっていた作品だったので、劇場で観ないわけにはいかなかった。(マウントごめんなさい)
・映画を観て1番泣いた作品かもしれない。
・ベンプラットの歌唱力、表現力に圧倒された。あんなに素晴らしい歌唱力を持っているのにキャラクター(しかもド陰キャ)消えないのがすごい。
・0.1下げた理由は、周りのレビューと自分の見た後の感想があまりにも違かったから。嘘をつくことはどんな理由があっても悪いことなんだろうか、とぐるぐる考えてしまった。ストーリー的に嘘を告白してからエヴァンはひとつ大人になって母親と分かり合うことができたけれど、これまでエヴァンの嘘に救われてきた家族や周りの人たちは手のひらを返したように冷たくなったというか…。少しズレるかもしれないけど、朝井リョウさんの「ままならないから私とあなた」の中にある『レンタル世界』という短編で
“誰かをレンタルすることによって、別の誰かとやっと築き始めた本物の人間関係の芽を守れるかもしれないんだよ。やっと出会えた、本物の人間関係を築ける1人目を幻滅させたくないって気持ちの何がおかしいの?”
という一節があって、映画を観終わった後、これをふと思い出した。あの時は周りを守るために必要だった嘘なのに、“嘘はつくべきでない!”という正しさだけを押し付けるようで、ぐるぐるぐる。レビューをみてると“嘘ダメ、ゼッタイ”派が多いような感じがして、すこしがっかりな気持ちになった。
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