1927年に製作された無声映画。
ジャンヌ・ダルクの異端審問裁判から火刑までの様子を描いている。
当時の裁判記録を元に脚本を書き上げ、事実に近い内容になっているようでジャンヌ・ダルクを英雄として描くのではなく一人の人間として描いた作品。
ドライヤーの作品はなかなかレンタルにないから観たくても観れないのが多くい。
この作品は特にドライヤーの代表作だし、映画の歴史においても重要な作品なのかな、と思っているので観れてよかった。
ゴダールの「女と男のいる舗道」でアンナ・カリーナが涙を流してこの映画を観ているシーンがあったりする。
昔、好きだった飛火野耀の「もう一つの夏へ」という小説でも主人公が観て感動しるシーンがあったような気がする。
とにかく、ジャンヌ・ダルクの顔のアップが半分以上ある。
主演のルネ・ファルコネッティの演技がすさまじい。。
まさに、鬼気迫る表情!
「自分は神の子である」
と主張する超越した表情がとにかく凄い。
淡々と裁判の様子が映し出され、最終的には火刑に処される。
裁く方も、裁かれる方も、自分から見たら
いたいなぁ・・・
って思ってしまう。
どちらにも感情移入できないから、見ていてどっちも嫌になってきてしまうのよ。
映画としては、凄いなぁ~って思えるんだけど、個人的にはいまいち入っていけない部分がありました。