裁かるるジャンヌの作品情報・感想・評価

「裁かるるジャンヌ」に投稿された感想・評価

Ryosuke

Ryosukeの感想・評価

4.0
顔面のクローズアップの連続が異様な迫力を出している。 角度の変更やズーム、移動撮影、パンを駆使して変化を出しながら、滑らかかつ禍々しくショットが差し込まれるので単調にならない。
カメラはジャンヌの視点となり、その動きにより彼女の動揺を示す。
まあ正直集中力は時折切れるのだが。
ジャンヌの証言が崩れるのを期待し、唾を飛ばして激昂する異端審問官の醜悪な表情が印象的。 肌の質感までこちらに伝わってくる。
仰角により威圧感を出し、ショット内で下にジャンヌを置くことで被支配を表現する。
十字型の影(十字架、救いを想起させる)を異端審問官の影が覆い隠すことにより、優しく話しかける司祭の本性を表していると思われる演出は見事。 茨の冠の使い方も上手い。
片足立ちの曲芸師と十字架のイメージを繋げるのも面白い。瀉血の描写も神聖なイメージを持っている。
怒り狂う異端審問間と拷問器具の上を滑って行く映像、ジャンヌの顔のモンタージュは強烈。
ラスト、ジャンヌが火刑に処されるシーンで差し込まれる、真っ白な空を飛ぶ鳥の群れは彼女が自由になることを表しているのだろうか。
リサ

リサの感想・評価

3.5
感情をピアノと顔のシワとかで観るのが面白かった。
途中で飽きて、人の気持ちをアフレコするのが面白かった。
映画に慣れてたらもっと楽しめる気がする。
いしが

いしがの感想・評価

1.5
殆ど顔のカットだけでも映画は作れることがわかった。
キリスト教の知識がないとわかり辛い。
時番人

時番人の感想・評価

4.9
ジャンヌ・ダルク映画の中で一番好きな作品。

処刑シーンのリアルさが他のジャンヌ・ダルクものの中でも群をぬいている。演技という面でも、のりうつったのではないかと思わせる名演技。サイレント映画としても傑作!
Uknow

Uknowの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ここにあるは一人のおとめ
神の導きによって仏国を救った少女
神の名の下に求道者たちは彼女を如何とする

_
・目力凄まじい
・白黒でバストアップの撮り方だと、シワで陰影のある老人たちは映えるなあ
・魂の救済
・ヒメアノ〜ルのムロツヨシみたいなおじさんいる👿

 迫害受けて殉教者になっている人がいる歴史を考えると、そもそもキリストも贖罪とかいって磔にされているし、神様って嗜虐趣味でもあるんだべか……


まぶたの裏に映るは神の光
現世のままならぬ理不尽に清らかな涙が溢れる
神の言葉は誰にも等しく伝わるが、現し身の齟齬は削がれない
眠たげにゆっくりと落とされる目蓋に隠された瞳は
この世ではないどこか遠くに届く
魂の救済唯只管に求めるはそれのみ
安穏とした醜く肥えた聖職者たちの紛糾

滂沱と流れる涙は頬を濡らす
呆然、悄然
神に導かれ神の使いに見放され

窓枠の十字架は聖職者の陰に消え、
踏まれてしまう

神の作った国で
神が作った人間たちの
神を信じるものたちの間に命は消えゆく

世の人の悲劇好きは如何ともしがたい
尊き犠牲、その一言で
苦しみ、悲しみ、あらゆる全てが
美しく彩られ飾られてしまう

_
裸だったのか?
天使のお召し物を神がお与えにならなかったと?
長い髪であったか?
何故お切りになる必要があると思ったのです?

では 大勝利は?
私の殉教により
魂の救いは?
私の死により!
なんたることだ。
ジャンヌの顔のイメージの強さ、ラストの業火と反乱の怒涛のモンタージュ…
やはり映画は視の芸術。
TOT

TOTの感想・評価

4.4
‪クローズアップと会話字幕が審問の愚劣さを浮き彫りにし、処刑シーンを仰角にとらえて硬質な構図の後の荒々しく蠢く群衆に、怒りと虚しさが湧き上がる。
涙を流しながら乾いて悟っていく女、女を憐れむふりをして服従を望む男たちの無自覚な男性性。
傑作‬。

アンスティチュ・フランセ東京、ゴーモン映画特集にて。
大越

大越の感想・評価

4.0
映画が永遠に敵わない写真。それに最も肉薄した映画監督、その名はカール・テオドア・ドライヤー。

劇場で鑑賞できて本当に良かった。A.P.C.のシャツを2k円で買い取って鑑賞の資金提供をしてくれた2ndストリート高円寺店に大感謝。
ドライヤー鑑賞二作目。前回鑑賞した「奇跡」はオールタイムベストに永遠に入り続けるだろうと確信するほど感銘を受けたが、本作はそれに比べると感動は少なかった。
 まずジャンヌの演技にシラケてしまった。カメラも被写体もすべてが美しく、ドライヤーの才能にただただ言葉を失うのだが、ジャンヌの表情にどうもシラケてしまう。
 しかし民衆が弾圧されるシーン、ジャンヌの火刑、不気味に移動する鳥たち(ヒッチコック!)が交錯する映像は息をのまずにはいられなかった。
 思うに私はクローズアップの多用が苦手なのかもしれない。
永久に観ることの叶わないオリジナルフィルム。

至近距離顔芸の極致。
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