裁かるるジャンヌの作品情報・感想・評価

「裁かるるジャンヌ」に投稿された感想・評価

ジャンヌの程良いブス感は兎も角、人の顔をここまで綺麗に写し取る変態っぷりは画家のようだ
なお

なおの感想・評価

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ジャンヌダルクという、少女の映画


これだから映画みるのやめられやいよね、、
天下の紀伊國屋版DVDでなく、大学にある淀川長治の解説付き名画100撰DVDで観たためか、めちゃくちゃ画質悪いし、劇伴曲が最低だったのが残念。

言うに及ばず、ただひたすらにクローズアップが続く映画として知られるが、本当にここまでくると正直狭苦しいし、しんどい。

にもかかわらず観ていられるのは、なぜか。
もちろん、出てくる人物たちの端正な顔立ちや大きな鼻、とりわけ、ファルコネッティのアへ顔寸前に見開かれた目などによるところは大きいだろう。

だが、それに加えて、もしかしたら台詞をはじめとした「音」の要素がないことも大きいのではあるまいか?
現代映画においては台詞や音楽、環境音などの「音」が編集におけるカッティングに影響を与えているが、ここではそれが全くない。そのため、ひたすらに顔が持つインパクトを生かすことに徹することができ、結果、攻撃性や悲劇性を生み出しているように思われるのだ。

イマジナリーラインを全く無視したような切り返しの連続や見切れてしまっている顔のクローズアップなど、奔放すぎるフレーミングには目を見張るものがある(ただし、これらが狙ってやっているものなのかはよくわからない。そもそも、この時代にイマジナリーラインという感覚はあったのか?)。また、時折現れる滑らかな横移動のショットが残酷さを際立たせている。
ILLminoru

ILLminoruの感想・評価

4.8
至高の強烈な映画体験。恐るべき映画。

デンマークの巨匠カール・テオドア・ドライヤー監督の映画史に燦然と輝く伝説の作品。

ジャンヌ・ダルク(※英雄としてではなく、一人の人間、19歳の普通の女性として描いています。)の異端審問裁判の様子(実際の裁判記録に基づいた裁判の再現)とその後の火刑までを描いた、"宗教"映画の金字塔、そして"暴力"映画の傑作。

信仰、恐怖、哀しみ、人の醜悪、絶望、暴力、感動、怒りを素晴らしい演出、カット割、編集、実験的ながら美しい構図、クローズアップと仰角撮影を使用して、見事に描いています。
"顔"映画の最高峰。

サイレント期にこれほどまで"映画"の芸術表現が完成してるとは驚嘆でした。

1928年の映画にこれ程震えるような体験が出来るとは。素晴らしい。

審問官が部屋の十字の影を踏み消してジャンヌに偽りの手紙をあたえるシーンは鳥肌モノの演出。

"死ぬまでに必ず鑑賞すべき映画"です。
1984年4月24日、高田馬場ACTミニシアターで鑑賞。(2本立て、1000円)

オルレアンの神のような娘=ジャンヌを描いた物語であるが、この作品の特筆すべきはその映像表現である。ジャンヌの顔のアップによる処刑場面は、スクリーンにジャンヌの心の叫びが映されているように感じた。
これはなんか物凄い映画。人間の顔ってあんなに色々な感情を伝えることができるものなんだなぁ。
nagaoshan

nagaoshanの感想・評価

4.5
カール・テオドア・ドライヤー監督作品!

ど傑作‼️でした。

災難続きのこの作品(焼失に次ぐ焼失でらオリジナル・ネガがなくなるという…)
1984年に奇跡的にノルウェーの精神病院で発見される。

まず、同じジャンヌ・ダルクを扱った作品ブレッソン監督の『ジャンヌ・ダルク裁判』を先に鑑賞していて良かったです。

あちらも、徹底的にリアルに緊張感半端ない傑作でしてが、ドライヤー監督の本作は無声映画芸術の最高到達点に偽りなしのぶっ飛んだ作品でした!

ジャンヌ役の舞台女優のルイーズ・ルネ・ファルコネッティの熱演ドアップ演技に圧倒されました。
本作しか映画に出てないなんてまさに伝説的です!

断髪されてるシーンは泣けてきた…(T ^ T)
もうジャンヌの自然に頬をつたう涙が、胸に突き刺さり…(T ^ T)
ラストの民衆の怒り💢たるや!
そら、目の前で救世主の聖女ジャンヌを火あぶりの刑にされたら暴れるやろ!😠

DVD📀での本編音楽の柳下美恵さんのピアノ🎹演奏もジャンヌの感情を上手く表現されていて素晴らしかったです!

良か映画!
くみ

くみの感想・評価

4.5
物凄く力強い!映像のシンプルさと一貫したリズム感

何だろうこれは...
画面の前で磔にされるような。

途轍もない作品
特徴的な手法をあえて採用しなかったものの荘厳で見応えのある映画ばかり遺したドライヤー作品で、当時から考えると最も斬新で実験的な作品

ジャンヌダルク裁判に参加する人々をほぼクローズアップのみで撮影し、しかもその大半が主人公ジャンヌのカットという大胆さは同時代の他の作品では全く見られないもので、それでいて涙ながらに語るジャンヌの姿の哀れさと迫力といったらなく、その迫力はおそらく声という情報がないことも働いているのだろうが、ここまで語る姿が強烈なのは独裁者のラストにおけるチャップリンくらいしか思いつかない

その後の斜め下から見上げるようなカットばかりの処刑シーンも鮮烈極まりなく、炎に炙られながら息絶えるジャンヌの姿は何度見ても瞬きを忘れるほど見入ってしまう

シーンが最も映える映し方を熟知したかのようなカットで見る者を魅了して止まないドライヤーは、同時代のエイゼンシュテインやムルナウに匹敵する天才映画監督だ
おちち

おちちの感想・評価

4.5
オールタイムベスト
映画のエンディングが90分引き延ばされたような映画
俯瞰ショットを廃し、徹底的に「寄り」の画を積み重ねることで、出口のないジャンヌの状況を的確に表現していた。
繰り返される「教会」と「個人」の関係性への問いは、デンマーク出身の監督ということを考えると、プロテスタント的問題意識が映像にも表れているのではないかと推測する。
火刑のシーンは圧巻。映画の表現のある種の完成形だろう。

余談だが、途中からジャンヌの顔が松居一代に見えてしまい、笑いそうになった。
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