◆あらすじ◆
ロサンゼルスの古いアパートに暮らすエリー一家のもとに妹のベスが訪れて久々の再会を楽しんでいたところ、地震が発生して床に亀裂が走り、その合間から地下の金庫が見つかる。エリーの息子のダニーは興味を持ち、金庫にあった本とレコードを拝借する。ダニーは本を開き、レコードを再生してしまったことにより悪霊が現れ、エリーにとりついてしまう。
◆感想◆
ストーリーのテンポが速く、本作の肝である「死者の書」が早々に登場するので、悪霊にとりつかれた人物との死闘へ間断なく進んでいき、次々と恐怖を感じさせる演出が繰り出され、ホラー作品としてこれ以上ないほど楽しい時間が多く盛り込まれていました。
姉のエリ―一家のアパートに妹のベスが現れたことからストーリーはスタートしますが、家族関係などのドラマは薄く、エリーが悪霊にとりつかれてしまうので、エリーからベスとエリーの子供たちが抗う展開になります。エリーの狂乱ぶりにエリーの子供たちは母を信じたい思いと母に抗わなければならない現実の狭間で揺れ動く心情が上手く描かれていたと思います。
そして、悪霊にとりつかれたエリーに襲われることで悪霊が増殖していく流れは絶望的で、どう生き残るのか想像できない展開がハラハラを加速させ、作品に没入することができました。
ホラー演出は現在の映像で美しく、それでいて不気味になされており、嘔吐、出血、奇行など考えられる演出をすべて盛り込んだ最高のものになっていたと思います。
とにかく怖さや不気味さを存分に味わえる作品になっていてとても楽しかったです。
鑑賞日:2024年2月28日
鑑賞方法:Amazon Prime Video