このレビューはネタバレを含みます
敵対するふたつの勢力が、長期に渡って憎悪の感情を抱き、抗争を繰り広げる。
この作品も、そんなファンクション映画のひとつ。
プラバース演じる主人公のジェイは、謎のある男。
最初はジェイの正体が伏せられているため、正体や動機が明かされるまで、ドキドキとするシーンが続きます。
マナサの周囲の人々を変えていくジェイ、その間に「敵」として登場する隣村の人々。
それがジェイの過去のシーンでは、隣村の人々が味方として描かれることで、急に人間味を帯びてくる。
復讐の連鎖は、どちらかが断ち切らない限りは終わらない。しかし、ただ片方が非暴力で耐え忍ぶだけでも終わらず、対話をして、双方が変わらないといけない。
そんなメッセージ性を感じる作品……、ではあるのですが、結局はジェイがボコボコに殴り倒した後に説得してるしなぁ……、という気もしたり。
強い者の話にしか、耳を傾けて貰えない……、というところはあるよね。
なにより、ジェイがマナサの恋愛感情を利用していたとしか思えないところには、モヤモヤしました。
マナサがヒロインだと思ってみていたので、過去シーンでジェイとベネラが恋人になってびっくり。また、ジェイがどこらへんからベネラに惹かれたのかも、分かりませんでした。
ジェイの気持ちについて行けなかったので、そういう意味では、もう一回じっくり観たい。