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牛首村のqqfowlのレビュー・感想・評価

牛首村(2022年製作の映画)
3.0
ある動画をきっかけに、東京の高校生カップル(kokiさんと萩原利久さん)が、富山県の心霊スポット、坪野鉱泉の近くの牛首村に行って…

映画を見る前に日本の動物生贄に関する本を読んでいたこともあり、興味深いストーリーだった。


~ネタバレ~


主人公のカノン(kokiさん)は実は双子。富山で暮らす双子の妹シオンが心霊スポットで行方不明になっていた。それは過去の因習絡み。牛首村では、昔、双子は畜生腹といわれて7歳を過ぎると片方が牛の首をかぶせられ村はずれの穴に捨てられ殺されていた(口減らしとして)。カノンのおばあちゃんの双子の妹、奇子も捨てられた一人で、奇子の呪いでシオンは神隠しに遭っていたがなんやかんやで救出。ただしカノンの恋人候補だったレン(萩原利久さん)は途中で死亡。おわり。

奇子…手塚治虫の?懐かしい笑 それはともかく

某書によれば、日本では近代まで、雨乞いの儀式で、牛馬の首を、池や沼、滝壺など、水に沈めていた。何でそんなことしたかというと、不浄のものを水に入れると穢れを洗い流すために雨が降るという日本独自の考え方らしい。それを念頭におくと、この映画で語られた村の過去の因習はリアリティーが感じられて興味深かった。

また、同じ本によれば、日本ではお偉いさんの事情で肉食や牛馬を生け贄にすることが表向きタブーとされていたそう。そんなこともあって堂々と語れないから怪談になって残ったのかななんて想像した。

映画としてはkokiさんはすごくお父さん似だなと笑 デビュー作で双子に挑戦はすごい。萩原利久さんの途中退場はちょっと残念だった。
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