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テン・ゴーカイジャーのsasaのネタバレレビュー・内容・結末

テン・ゴーカイジャー(2021年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

滅茶苦茶に良かった。
今までの10years afterとはモノが違う。
今までのってキャストの内輪ノリ感があったけど、
本作はちゃんとした「10年後」のお話。
60分という尺の都合が、
いろいろと描写をカットさせているのは惜しい。
※ガレオンが沈没に至った経緯、解散の経緯、ジョーが見ていた理由、アイムがクリスタリアに行けたわけとかも見たかった。

ルカがマーベラス売って金を手にしたのも、
テレビ局に金渡して電波ジャックするためだったんだろうな。

そんな細かいところの描写は抜きにしても、
「守ってきた世界が腐敗してたらヒーローはどうするんや?」
というちゃんとしたテーマを掲げて、
それを「気に入らねえやつはブッ潰す」というスタンスのゴーカイにぶつけ、

ザンギャックという気に入らないやつがいたから守ってただけなのか?という疑念も振り払って、
アンサーが「地球が気に入らなくなったから地球をぶっ潰す」じゃなく、
10年前の1エピソードから、
「腐った世界でも、守る価値はどこにでもある」
と、10年経った今言わせること。

テーマへの答えにも100点だし、
10年経った今言わせる言葉としても100点でした。

10年後のキャストの変わったところ、
変わらずに良いままのところを、
どのキャストも十分に描いてくれて最高。
新戦隊のゴーカイチェンジも存分に見せてくれた。
欲を言えば赤以外も見たかったけども。

マーベラスの初戦の相手が、
小澤亮太本人が敬愛する若松俊秀の
ブラックコンドルだったり、
途中でvsしただけあるゴセイレッドと戦わなきゃいけない面、
マーベラスの怒りと悲しみ伝わる組み合わせなのが良きも良き。

他戦隊への初ゴーカイチェンジが、
ジュウオウイーグルだったのも、
マーベラスの中で、一番頼りにしてる他戦隊が、
ヤマトなんだろうな、と思わせてくれるのもイイ。
連続ゴーカイチェンジも最後が
ルパパトのタッグとか「そう、それでいいんだ」っていう満足感。

最終決戦も、他戦隊へのゴーカイチェンジはなくとも、
見たい戦法全部やってくれて、
「それを見に来た!」と興奮が止まらん。
まあマスクなし変身ちゃんとやってくれる時点で最高潮だったわけだけど。

10年前の焼き直しでもなく、
10年前の完全否定でもない、
内輪のノリで作ったものでもない、
今の時代の新しいゴーカイジャー。
最高でした。

これを越える10年記念作品は無理だろうな…。
sasa

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