EDDIE

ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野のEDDIEのレビュー・感想・評価

4.3
ブラックミュージックと西部劇の融合。
両親を殺された復讐心と愛する人を救う一心で世紀の大悪党に立ち向かう主人公の佇まいが良い!
終盤の西部劇ならではの撃ち合いだけでなく格闘アクションも楽しめる最高の娯楽作。

超面白かった!
西部開拓時代、カウボーイの4人に1人は黒人だったらしい。西部劇といえば白人という固定観念も覆される作品でしたね。

配役もかなり好みなところ突いてきてくれていて、ザジー・ビーツはスタイリッシュでカッコよかったし、イドリス・エルバも流石の佇まい、ラキース・スタンフィールドに至ってはかなりのクズ野郎を徹底して演じていました。

主役のナット・ラブを演じたジョナサン・メジャーズは『ザ・ファイブ・ブラッズ』や『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』で認知したのですが、最近でいえばドラマ『ロキ』にも出演していました。
今後MCUの別作品にも登場予定ですから、さらなるブレイクを果たしそうですね。

とにかく硬派な西部劇とは打って変わって、R&Bなどのブラックミュージックが背景で流れており、交わされる軽妙な会話もセンスの塊。

「金目のものはない」
「でも的にはなる。降りろ」

とか、気の利いた言い回しすげぇなぁと感心しておりました。

そして、本作は何よりもオープニングのカッコ良さが光ります。
冒頭何者かが両親と息子の3人家族の自宅に押しかけてきます。すると男は両親を躊躇いなく殺害、息子の額にはカミソリで傷をつけ去っていきました。
ただの暴漢かと思いきや、ここにドラマがあったんですね。

後で振り返ると冒頭のシーンにも構図やセットに意味があると解釈し、ラストにその繋がりが判明した時に感動すら覚えました。

西部劇にはどこか堅苦しさを感じるところも多いのですが、本作は程よくポップでメリハリも効いていて人間ドラマも濃厚。
終盤のアクションも最高に楽しめるし、Netflix会員の方には是非とも観ていただきたい絶品です。

※2021年新作映画177本目
※2021年自宅鑑賞234本目
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